こんにちは。四畳半です。
今回はインターネット大会【PJCS2021予選】で使用して全国大会の権利を獲得した構築の紹介です。
構築経緯
とりあえず使用率上位に存在するポケモンに対して有利なポケモンを探すところから構築がスタート。
伝説ポケモンは使用率の高いザシアンとカイオーガ、一般ポケモンはその2匹に強いレジエレキやボルトロスなどの電気タイプ、晴れパに組み込まれるコータスフシギバナに対しては最低でも耐性の持てるポケモンが欲しいと考えました。
欲しい耐性としては鋼、水、電気、炎、草、あとはついでに面倒なダイジェットも防ぎたいので飛行の6つです。
というわけで白羽の矢が立ったのがゼクロムとディアルガでした。
どちらを使うか迷ったので、この2匹の長所と短所を比較してみました。
長所
・物理ならダイジェットが使える
・格闘が等倍
・ダイサンダーによる催眠耐性
短所
・ランドロスがきつい
・物理なら威嚇が面倒
・ドラゴンが抜群
長所
・ドラゴンが等倍
・ダイマックス時の火力が高い(時の咆哮)
・ダイアイスがあるためランドロスに強い
・トリックルームが使える
短所
・格闘抜群
・ダイマックス後の動きが弱い(1ターン動けない)
・めっちゃ怪電波飛んできそう
雑に並べるとこんな感じでしょうか。どちらも一長一短で悩んでいたところ、TLにとある記事が流れてきました。
(中国の方の記事)
(翻訳済みの記事)
非常に完成度が高く初見殺し性能が高そうでインターネット大会向けだと感じました。
並びはこの6匹です。
簡単に説明すると、弱点保険ゼクロム+ドレインキッスキュワワーのコンボと雨乞いボルトロス+スカーフ水ウーラオスによる奇襲です。
特殊ゼクロムは数値こそ高くはありませんが、威嚇の影響を受けずに安定した打点を与えることができます。
苦手なランドロスに対して雨乞い+スカーフ水ウーラオスで対策できる点も高評価です。
過去にピッピ+高火力ドラゴンの並びを使用したことがあり、動きが分かりやすそうなので今回はこの構築を参考にして組み始めることを決めました。
(過去のピッピ+高火力ドラゴンの並び)
構築
個体解説
控え目
H156 B4 C252 D76 S20
195-×-141-189-130-113
HD:弱点保険発動イベルタルのダイアーク+キュワワーのドレインキッス耐え
C:ぶっぱ
S:準速ラプラス抜き
今回の主役の伝説ポケモンです。キュワワーに殴られたり回復されたりします。
主な動きは初手にダイマックスして相手の残数を減らしていきます。ダイマックスが切れた後のライジングボルトが強力なので無理に攻めることよりも死なないことが大切だと感じました。そのため、ダイアースとダイウォールは積極的に使用しました。
技は高火力のライジングボルトと流星群、通りの良い大地の力は確定で残りは守るを入れました。ダイウォールの媒体になるだけでなく、相手のダイマックス技を守りながら弱点保険を発動させて横のキュワワーでトリックルームをすると試合展開が楽に進みます。
カイオーガを意識して素早さラインをもう少し早くしてもいいのですが、特性の表示順によりお互いの素早さが分かることが多く、こちらの方が遅いのならトリルをすればいいので耐久と火力を重視しました。
特性のテラボルテージは忘れがちですがこのルールでは非常に有効に働きます。
①避雷針を無視してイベルタルやカイオーガにダメージを与えることができる
②化けの皮を貫通してミミッキュをワンパンできる
③フレンドガードを無視できる
④クリアボディを無視してダイドラグーンでAを下げることができる
⑤浮遊を無視してダイアースを当てることができる
ミミッキュの化けの皮を貫通できること、ロトム系統にダイアースが通ることが優秀です。ソルガレオのメタルプロテクトは無効化できないので気を付けましょう。(1敗)
穏やか
H252 B252 D4
158-×-142-102-144-120
HB:陽気鉢巻きウーラオスの毒づき+毒ダメージ耐え
HD:控え目フシギバナのヘドロ爆弾+毒ダメージを最高乱数以外耐え
ドレインキッスとフラワーヒールは特性のヒーリングシフトによって優先度が+3になり、あらゆる行動よりも先に発動できます。具体的にはS120未満の猫だまし、サイドチェンジ、しんそく等の先制技などです。特に猫だましより先に打てるのがとても便利です。
味方へのダメージを考慮してC個体値を下げることも考えましたが、相手に打った時の回復量が勝負に影響することもあるのでそのまま使いました。
元の記事ではリリバの実を持たせていましたが、この配分ではザシアンの巨獣斬を確定で耐えることができないので気合の襷を持たせました。威嚇込みのリリバで2発耐える可能性よりも、1発は確定で耐えてトリックルームを使うことを重視した形になります。
ドレインキッス、フラワーヒール、トリックルームは確定として最後はゼクロムと同様に守るを入れました。サイドチェンジは相手が勝手に警戒してくれますし、ゼクロムに打点がない並びではキュワワーが集中されることが多いので守るが有効に働きます。
最大のメリットとして相手のウーラオスが全く怖くありません。不意打ちよりも先にドレインキッスが使用できて、襷で残ったHPが100以上回復するので美味しいです。
意地っ張り(通常ダイマックス個体)
A252 D4 S252
175-200-120-×-81-149
ASぶっぱ
スカーフを持つことでザシアンや黒バドレックスの上を取れるようになり、不可視の拳で守るを無効化できるので終盤の爪筋が分かりやすくなります。
晴れパやオーロンゲザシアンなどの並びには初手にボルトロスと一緒に投げることが多いです。特に晴れザシアン構築はフシギバナ以外に水流連打が一貫することが多いです。雨乞い水流連打でグラードンやダイマックスランドロスを倒せると大体勝てます。
元はとんぼ返りだった箇所を雷パンチに変更して使いました。トルネオーガに対して一貫すること、ダイマックス枠がどちらも電気タイプなのでエレキフィールドによる火力増強が期待できることを重視しました。水流連打の次に打つ機会が多かったのでこの変更は個人的には肌に合っていたと思います。
臆病
H4 C252 S252
155-×-90-177-100-179
CSぶっぱ
負けん気の雰囲気を醸し出してランドロスを抑制したかったポケモン。実際は毎回出されたのでまあそういうことです。
一般的なサポートボルトロスは耐久に全振りしているようですが、CSにぶっぱして命の珠まで持つことでサポート兼高火力アタッカーとして運用できます。ダイマックス時の性能も高いので割とダイマックスしました。
ウェザーボールは晴れパのフシギバナやグラードン、カイオーガ軸のランドロスに対して何度も有効に働きました。自分で雨乞いをした後のウェザーボールも強力です。晴れと雨ではダイマックス時に第2のタイプ一致130技として使えるのも便利です。
初手にウーラオスと並べると物理ダイジェットを警戒したのか相手のオーロンゲがリフレクターを押してくれることが多く、10万ボルト+水流連打を横のザシアンに重ねることでテンポよくダメージを与えることができます。
電磁波は怖い顔との選択です。電磁波は永続効果かつ麻痺バグの可能性がある点、怖い顔は地面と電気に通ることと外さない点がメリットです。今回は初手のフシギバナに電磁波を入れることが大事だと考え電磁波にしました。(怖い顔だと一度引かれた際に無効化される)
レジエレキやランドロスに怖い顔が入ると隣の水ウーラオスが上から殴れるようになるので怖い顔も十分に採用価値があります。
慎重
H252 H4 B76 D92 S84
202-136-120-×-134-91
HB:A+1ボルトロスのダイジェット耐え
HD:黒バド意識で残り全振り
S:最速モロバレル抜き
主な役割は白バドレックスとランドロスに威嚇を入れることです。ボルトロスに負けん気を発動されてもゼクロムに対する目ぼしい打点がないので割となんとかなります。
構築で唯一の炎打点になるフレアドライブと猫だまし、白バドレックスに打つ捨て台詞は確定。バークアウトは黒バドレックス+イエッサンに打てるように採用しました。水ウーラオスの横に猫だましを打てる状態のガオガエンを着地できると、守るを押された場合でも不可視の拳で貫通できるので終盤の詰めとして強力です。
持ち物はランドロスにワンパンされないためにシュカの実を持たせました。フシギバナのダイアースを軽減できるのは偉いのですが、バドレックスの緊張感で無効化されるので風船も一考の余地があるかもしれません。
生意気
H236 B140 D100
175-×-94-×-100-36
HB:意地っ張り珠ランドロスのダイアース耐え
HD:残り
キュワワーが選出できない時に先発で出したり裏に置いてサイクルを回したりします。
採用理由であるこの指止まれと守る、手助けは確定として残りはサイドチェンジを入れました。歌うも候補に挙がりましたが、ダイサンダーを積極的に打つことを考えると押す場面が無さそうなので外しました。入れてしまうと押さなくていい場面で55%に頼ってしまいそうだったのも理由の一つです。無い技は押せないので。
サイドチェンジは相手依存に見せそうですが、ピッピは守る→サイドチェンジ→守るで相手のダイマックスターンを枯らす動きが一番強いと思っています。
ピッピ+キュワワーのこの指止まれ+フラワーヒールでTODを狙える動きは覚えておくと役に立つかもしれません。予選で1回だけありました。
選出
基本選出1
+
+
一番強い選出です。ゼクロムで場を荒らしながら裏の猫だまし+水流連打で守るを貫通しながら詰めます。
基本選出2
+
+or
晴れ系統とランドロスに対する選出。ボルトロスがダイマックスしてダイサンダーを押せると裏のゼクロムが高火力のライジングボルトを打てます。
晴れザシアン
+
+
状況に合わせて雨乞い+水流連打、電磁波+水流連打、10万ボルト+水流連打から選択します。フシギバナには電磁波を入れることが最優先、晴れていたらウェザーボールによるダイバーンを狙います。
トルネオーガ
+
+or
有利マッチング。ランドロスがいない場合は安定して勝てますし、ランドロスがいても相手が勝手に雨を降らせてくれるので水流連打とウェザーボールが通ります。
白バドレックス
+
+
初手ガエンミミッキュならドレインキッス+ダイサンダーをミミッキュ方向に、初手白バドレックスなら裏からガオガエン出しながらダイドラグーンでAを2段階下げます。氷技を打ってきてくれたら弱点保険が発動するのでガオガエンで捨て台詞を押しながら隣のポケモンを倒します。
黒バドレックス
+
+
ダイアースからのダイサンダーで被ダメージを減らしながらフィールドを書き換えます。黒バドレックスを裏の水ウーラオスの水流連打圏内に入れるかトリルを発動できれば何とかなります。
苦手なポケモン
何で電気ポケモンが2匹いるのにきついんだ……? ゼクロムが処理されるとボルトロスかウーラオスの雷パンチしか打点がありません。瞑想を積まれる前に急いで処理しましょう。
怪電波を押さないでください。
ゼルネアス
You win!
戦績
〇〇〇〇〇〇×〇×〇×〇〇〇〇×××〇×〇×〇〇〇〇〇×〇〇〇××〇〇〇〇〇〇〇〇
TN:よじょうはん
戦績:30-11
最終レート:1761
最終順位:66位(予選通過)
感想
予選抜けは初めてなのでめちゃくちゃ嬉しいです。ゼクロムは有利不利がはっきりしているポケモンなので立ち回りを理解しやすかったのが自分に合っていた気がします。
本戦は全国ダブルということで伝説ポケモンは使えなくなりますが、上位に入れるように頑張りたいと思います。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
Special Thanks
構築の参考元かつ記事の引用許可をいただいた开朗斗笠菇CHNさん
予選前日に環境予想をしながら通話してくれたぎんなんさん
もしかしたら使うかもと思ったレシラムを貸してくれためいろさん