はじめに
剣盾のシリーズ8のルール変更によりランクマッチで伝説ポケモン1匹の使用が可能になりました。
どの伝説ポケモンを使うか迷っていたのですが、とりあえず昨年の12月に開催された同じルールである【ポケモン竜王戦予選2020】で使用した拘り眼鏡ムゲンダイナ使うことにしました。
使い慣れていたこともあって無難に強いと言えば強かったのですが、一つ気になる点がありました。
それは、基本的なムゲンダイナの型が竜王戦予選とランクマッチでは異なっていたことです。
竜王戦予選
ランクマッチシーズン15(2月17日時点)
道具を見れば分かるように、竜王戦予選では黒いヘドロを持った耐久ムゲンダイナが主流でしたが、ランクマッチでは眼鏡やパワフルハーブを持ったいわゆるアタッカームゲンダイナが増加しています。
眼鏡ムゲンダイナが強いのは当然ですが、予選のような耐久ムゲンダイナしかいないことを想定された状態での眼鏡の火力による奇襲が通用しないのは向かい風です。
特に、眼鏡を持っているという拘り前提の動きをされると厳しい場面が何度か発生しました。
というわけで、眼鏡以外のムゲンダイナを使いたいと思い色々考察した結果、イバンの実を持たせた耐久に厚いムゲンダイナが良さそうだと感じました。
個体解説
ムゲンダイナ@イバンの実
特性:プレッシャー
性格:控え目
努力値:76-0-4-116-172-140
実数値:225-×-116-198-137-168
ダイマックス砲/ヘドロ爆弾/火炎放射/こらえる
HB
陽気ザシアンの+1巨獣斬が72~85%(ステロ込みでも耐え)
C
ダイマックス砲+珠ダメージ+ダイマックス砲でD4イベルタルを98.8%で倒せる
ダイマックス砲でH252サンダーを確定2発
火炎放射でH252ザシアンを確定2発
HD
臆病イベルタルの珠ダイアークが75~88%(イバン圏内)
臆病イベルタルの珠ダイアーク+ステロを最高乱数以外耐え
臆病カイオーガの冷凍ビームが45~53%(71%で2耐え)
S
最速100族抜き
性格を控えめにして最低限の火力と素早さを確保、残りを耐久に振ることで特にD方面に厚くしました。これにより基本的に相手の攻撃を1発は耐えることができるようになります。
素早さは最速スカーフ白バドレックスと同速なので気になる方は少し伸ばしてもいいかと思います。使用率は1%らしいので当たったら事故と考えてこのまま運用してました。
あとガブリアスやウツロイドを抜いておきたい場合も実数値171まで振っておくといいです。
技構成は基本的な3ウェポン+こらえるで完成しています。毒技のヘドロ爆弾とヘドロウェーブは好みが分かれますが、こらえるでダメージを稼ぐことができるヘドロ爆弾を選択しています。
というわけで、ここからはムゲンダイナにイバンの実を持たせる理由をいくつか挙げていきます。
①拘り眼鏡と確定数について
拘り眼鏡を持ったムゲンダイナの火力は相当高いものです。しかし、確定1発で倒せるかというとそうでもありません。
ダイマックス砲は元の威力が100であり、眼鏡を持たせても150止まりです。ザシアンと違って特性で火力が上がることがないので眼鏡を持ってもHに振ったサンダーや霊獣ランドロス、無振りイベルタルを倒すことは出来ません。
逆に言えば、眼鏡を持たなくても50%のダメージくらいなら与えることはできます。それならば、1.5倍で1回攻撃するよりも1.0倍で2回攻撃する方が合計ダメージは高くなり相手を倒すことができます。
イバンの実で攻撃回数を増やすことで、本来倒せない相手を倒せるようになります。
②ムゲンダイナの耐久指数の高さ
イバンの実は基本的に特性が頑丈のポケモンか耐久が高めのポケモンが持つことが多いです。ムゲンダイナは後者側で、耐久調整を行うことでこらえるを使用しなくてもイバン圏内に入ることが多いです。
イバンの実を発動する前にこらえてしまうと相手にイバンを持っていることが一目瞭然になってしまい、ダイウォールや交代で透かされてしまうことが考えられます。
しかし、ムゲンダイナくらいの耐久なら伝説ポケモンの攻撃をこらえなくても耐えることができます。これにより、イバンの役割対象であるザシアンやイベルタルを引かせることなく倒すことができます。
③ダイマックスについて
ムゲンダイナの特徴としてダイマックスできないというものがあります。これが何を意味するかというと、ムゲンダイナは相手のダイジェットにとても弱いポケモンということです。
S130族は速い部類には入りますが、ダイジェットで簡単に抜かれてしまいます。さらに、ムゲンダイナはダイウォールが使えないので相手のダイマックスターンを枯らすことができません。
対面したイベルタルにダイジェットで撃ち負けると後続に大きな負担がかかってしまいます。そこで、イバンの実を持たせることでダイジェットをしてくるポケモンに対して一方的に上を取れるようにしました。イベルタルが珠持ちでもステロの有無に関わらずにこらえることなくイバン圏内に入れます。
ついでに、こらえるがあるので本来ムゲンダイナにはできないダイマックスターン稼ぎが可能となります。ダイマックス砲がダイマックスに強いのに、ムゲンダイナはダイジェットを使うダイマックスに弱いという欠点をイバンで解消します。
④メタモン対策
伝説ルールということもあり、シリーズ8ではメタモンの使用率がとても高いです。ムゲンダイナはダイマックス砲で互いに弱点を突き合うポケモンなのでスカーフメタモンにコピーされると上からダイマックス砲を打たれてしまいます。
しかし、イバンの実を持つことでどの状態のHPでもメタモンに勝てるようになります。
この調整のムゲンダイナのダイマックス砲はムゲンダイナに168~229のダメージ(73~87%)になります。ちょうどステロがあっても耐えるダメージです。
メタモンはHPが低く、実数値で155しかありません。よってこちらのダイマックス砲で確定で倒せます。
メタモンにコピーされるとこちらの技が見れるので恐らくイバンがバレます。しかし、拘っているメタモンならダイマックス砲以外の技はムゲンダイナに痛手を負わせることができません。ダイマックス砲を押してくれるならイバンで耐えて倒せるので問題ありません。
⑤タイプ一致技の無効タイプ
ムゲンダイナの技範囲はドラゴン、炎、毒であり、多くのポケモンに等倍以上のダメージを与えることができます。
しかし、一致技であるドラゴンと毒にはそれぞれフェアリーと鋼の無効タイプが存在します。ここが拘り型の一番ネックな部分であり、せっかくの広い技範囲を上手く使えない場面があります。
その思考を逆手に取ります。ムゲンダイナの特徴としてアタッカー型は毒技が入りますが、耐久型には毒技が入らないことが多いです。毒技を相手に見せることで相手が眼鏡と勘違いして鋼タイプ、特にザシアンを投げてくることが多いです。
火炎放射なら1発は耐える、拘ってるなら引くしかないので剣の舞を押してくることがよくあります。そこに火炎放射+こらえるイバン火炎放射の動きを取ることで、仮にこちらのHPが相手の巨獣斬圏内であっても死に出しザシアンを対面で突破できる可能性があります。
だいたいこんな感じでしょうか。メリットばかり書いても仕方ないのでイバンを持たせるデメリットも挙げていきます。
・器用貧乏
色々とやれることが多くなりますが、拘り眼鏡の火力や自己再生持ちの黒いヘドロと比べて攻撃面と回復面で劣ってしまいます。相手の見えない勝ち筋になれることは確かですが、ゲームのプランをある程度考えた上で選出、行動しないとアドバンテージを稼ぐことができずに厳しい勝負になります。
・緊張感と人馬一体の存在
これが最大の欠点です。黒バドレックスと白バドレックス、ミュウツーの3匹は木の実を無効にする特性を持っています。
特に黒バドレックスとミュウツーはこちらよりも速く、エスパー技で一撃でやられてしまいます。
イバンムゲンダイナを使うならこれらを受けれるポケモンは必須となります。
まとめ
イバンムゲンダイナの強さをまとめると
・ザシアンやイベルタルに対してステロ込みでも勝てる
・メタモンに強い
・耐久を活かしたこらえるを見せないイバンによる奇襲
・苦手とするダイジェットに対する切り返し
・終盤局面のイバンによる相手に見えない勝ち筋
辺りでしょうか。ちなみにカムラの実を持たせることも考えましたが、ジェット2発に対して切り返せないことや素早さに振らなければいけないので没になりました。
おすすめの取り巻きポケモンは珠霊獣ランドロスとガオガエンです。
ムゲンダイナがダイマックスできないのでダイマックスアタッカーは必須になります。あとはイバンが発動しない緊張感持ちに強いポケモンもおすすめです。
感想
サムネのムゲンダイナも言ってますが、使っててとにかく楽しいポケモンでした。
ずっと使うのもいいのですが、せっかくなので伝説戦は色々な伝説ポケモンを使ってみようと思います。
シリーズ9からはまた伝説ポケモンは使えなくなるらしいので、この機会に色々試してみてはいかがでしょうか。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。