こんにちは。四畳半です。
今回はシリーズ10ルールのダブルで使用した構築の紹介になります。
(ダイマックス禁止、伝説ポケモン1匹使用可能)
最終レートは1906、最終順位は113位でした。
(2桁行きたかった)
構築経緯
伝説ポケモンを選ぼう
まず始めに、ダイマックスが禁止されることによる環境の変化から考察しました。
ダイマックスがなくなるとどうなるのか。
パッと思い浮かんだものをいくつか羅列していきます。
・相手のポケモンのHPが突然2倍にならない
・瞬間火力の低下
・ダイジェットが存在しない
この中でも特に重要そうだと感じたのはダイマックスによる耐久上昇についてです。
今回はダイマックスが使えないため、戦闘中の耐久上昇を瞬時に行うことができません。
それだけならば短期決戦が見込まれるので、高火力による押し切りを狙いに行きたいところ……。
しかし、ダイマックス技も使えないため、いきなり高火力をぶつけることができなくなりました。
その問題を解決してくれるのが今回のルールで1匹だけ使える伝説ポケモンです。
特性でAが上がるザシアン、高火力の全体技を振り回せるカイオーガや白黒バドレックスなど、8世代でさらにインフレした火力が期待できます。
それはそれでいいのですが、ここでもう一つの欲求が出てきます。
どうせなら何もさせずに相手を倒したい……。
じゃあ先制技で倒そうというわけで白羽の矢が立ったのがイベルタル
でした。
A種族値131のタイプ一致不意打ちを特性のダークオーラによって1.33倍で打つことができます。
しかし、いくら補正が掛かろうが不意打ちくらいでは相手のポケモンを半分削るのがやっとです。
というわけで、火力を2倍にする方法を考えました。
いくつか候補が挙がりましたが、悪戯心による威張るや金属音は命中率に難があるため、必然的に弱点保険に決まりました。
一般ポケモンを選ぼう
イベルタルの弱点保険を発動させるポケモンを探していくのですが、優先度＋1の不意打ちよりも速く行動する必要があります。
イベルタルの弱点は氷、岩、フェアリー、電気の4つです。
フェアリーの先制技で弱点を付けると言えば、やはりあのポケモンでしょう。
そう、キュワワー
ですね。(こいつ毎回キュワワー使ってるな)
キュワワーを採用する最大のメリットはトリックルームを使えることです。
ダイジェットが使えないルールでのS操作はとても貴重で、中でもキュワワーはトリックルームの発動適性が高いと言えます。
①フェアリータイプなので黒バドレックスやコジョンドにタイプ一致抜群を突かれない
②エルフーンがトリックルームをアンコールしようとしても、こちらの技の優先度の方が高いためトリックルームがアンコールできない。
③トリックルームがある場合もない場合も、弱点保険不意打ちよりも先に行動して弱点を突ける
④ドレインキッスとフラワーヒールの優先度が+3なので、キュワワーより遅いポケモンが同じ優先度である猫だましをキュワワーに打つのはリスクを伴う
というわけでイベルタルキュワワーの並びから構築がスタート。
この2匹だと伝説使用率トップであるザシアンに勝てません。
そこで解決策として威嚇ポケモンを2匹入れることにしました。
ザシアンに威嚇を2回入れることで、イベルタルが余裕を持ってじゃれつくを耐えることができます。
選ばれたのは霊獣ランドロス
とガオガエン
でした。
霊獣ランドロスは浮いてるイベルタルと地震の相性が〇。
ガオガエンは霊獣ランドロスと縦の相性が良く、お互いにとんぼ返りで威嚇を振り撒けます。
次に、このままだと水ウーラオスとゼルネアスにどうしようもないのでゴツゴツメットを持たせたモロバレル
を採用しました。
怒りの粉で水流連打を吸うことでゴツメ3回分のダメージを与えることができます。
ゼルネアスにはクリアスモッグで切り返しを狙います。
ラストの1枠にはカプ・レヒレ
が内定。
サイコフィールド＋トリックルームからの白バドレックスに対抗するためにフィールドの書き換えが必須です。
イエッサンと対面した際にフィールドを取ることが大切なので、S個体値を少し落とすことにしました。
自然の怒りで半分削って不意打ちで刈り取るのが綺麗な動きです。
個体解説
イベルタル＠弱点保険
努力値：108-164-0-180-4-52
実数値：215-189-115-174-119-113
性格：勇敢
特性：ダークオーラ
技：バークアウト/デスウイング/不意打ち/守る
調整
+2不意打ちでCSカイオーガを確定
+2不意打ちでASエンテイが93.8%の高乱数1発
+2デスウイングでHDモロバレルを87.5%の高乱数1発
+2デスウイングと+2不意打ちでCSゼルネアスを確定
意地ザシアンの-1じゃれつくと臆病珠化身ランドロスの-2岩雪崩耐え
控え目テテフのムーンフォースを最高乱数以外耐え
光の壁込みで臆病ゼルネアスのマジカルシャインを2耐え=ジオコントロールマジカルシャイン耐え
最速白バドレックス、準速ガオガエン抜き
今回の伝説枠です。
特徴としては性格が勇敢なこと、AとCにかなり割いていることです。
最低限必要な耐久を手に入れるためにSを犠牲にしました。
Sを落とすことはデメリットばかりでなく、ウーラオスの攻撃を受けてからデスウイングで全回復できます。
特にトリル状態で無類の性能を誇り、相手の想定していたS関係を狂わせることで盤面を制圧していきます。
特筆する点はやはり不意打ちの火力です。
+2不意打ちの火力指数は陽気ASザシアンの+1巨獣斬よりも高いです。
具体的には
程度の耐久の伝説、準伝説ポケモンが吹き飛びます。
手助けを合わせると
が中乱数でワンパン出来ます。先制技とは……？
もちろん不意打ちだけでなく、他の技と弱点保険の相性もばっちりです。
バークアウトはCを下げる技でありながら、弱点保険と手助けを合わせると、神秘の雫カイオーガの雨根源の波動と同じ火力が身代わり貫通で飛んできます。
Cダウンで火力を削ぎながら弱点技を受けることで安心して弱点保険を発動することもできます。
デスウイングは与えたダメージの75%を回復する技なので、C+2で打つとめちゃくちゃ回復します。
この回復量が弱点保険イベルタルの最も強い点であり、赤ゲージから一気に全回復ラインまで戻すことが可能です。
この動きがザシアンへの明確な勝ち筋になります。
威嚇を2回入れてじゃれつくのダメージを60%前後に抑えながら弱点保険を発動することで、ザシアンの隣のポケモンをデスウイングで倒しながらHPを全回復できます。
後は守りながら隣をモロバレルに引いて怒りの粉を連打しながらザシアンの隣のポケモンを処理して勝ちです。
本来不利に見える対面ですが、弱点保険だからできるこの動きで対ザシアンへの勝率はとても高かったです。
ちなみに、S21の最終的なイベルタルの性格分布は以下の図の通りです。
ほとんどの個体がAに下降補正をかけていること、陽気や意地っ張りが無補正の性格よりも採用率が低いことが伺えます。
世間的なイベルタルの不意打ちの火力はそんなに高くないと思われていそうなので、相手の想定外の高火力を押し付けることができたのではないかと感じました。
キュワワー＠オボンの実
努力値：252-0-12-0-244-0
実数値：158-×-112-102-177-120
性格：穏やか
特性：ヒーリングシフト
技：ドレインキッス/フラワーヒール/トリックルーム/手助け
調整
意地グラードンの晴れヒートスタンプ耐え
臆病カイオーガの神秘の雫雨潮吹き耐え
ドレインキッスがイベルタルに50〜60ダメージ(目安)
弱点保険起動要員でもあり、唯一のS操作役でもあります。
ドレインキッスとフラワーヒールは特性によって優先度が+3になります。
ガオガエンの猫騙しやエンテイの神速よりも先に味方を回復したり相手を攻撃することが可能です。
ダイマックスがないのに味方を殴って大丈夫なのか？と思う方もいるかもしれませんが、イベルタルはデスウイングでの回復手段がありますし、キュワワーのフラワーヒールでも回復できるので別に問題なかったです。
慎重のC個体値0のキュワワーも試しましたが、水ウーラオスに対するダメージが高いほうが良いと感じたので上記の調整を使用しました。
イベルタルが苦手なレジエレキをドレインキッス+不意打ちで襷や耐久振りの有無に関わらず倒す動きが重要なので下げないで正解だったと思います。
不意打ちが通りにくい盤面では積極的に守る+トリックルームを使用しました。
ある程度削られても次のターンにイベルタルをドレインキッスで殴ると3割程回復するので便利です。
挑発を打たれる可能性を考慮して100戦ほどメンタルハーブで使用しましたが、一度も打たれなかったのでオボンの実で運用しました。
HPが1でも残っていると何かしらの仕事ができるので延命に役立ちます。
霊獣ランドロス＠拘りスカーフ
努力値：20-252-4-0-4-228
実数値：167-197-111-112-101-154
性格：陽気
特性：威嚇
技：地震/とんぼ返り/岩雪崩/大地の力
調整
臆病黒バドレックスの珠アストラルビットを最高乱数以外耐え
陽気ザシアンの-1じゃれつくを2耐え
準速エンテイ抜き抜き
ザシアンに威嚇を入れる枠その①
ザシアン対面ではとんぼ返りを打ちながらガオガエンを出します。
くるくる回しながら終盤にイベルタルと並べて地震を通す動きが強力でした。
大地の力はワイドガードと威嚇を気にすることなくツンデツンデをワンパンするために採用しました。
グラスフィールド状態のザシアンへの最大打点にもなります。
火力も耐久も割とぎりぎりですが、構築の潤滑油として機能してくれました。
ガオガエン＠突撃チョッキ
努力値：252-116-76-0-36-28
実数値：202-165-120-×-115-84
性格：意地っ張り
特性：威嚇
技：フレアドライブ/インファイト/猫だまし/とんぼ返り
調整
フレアドライブ＋ゴツメダメージでH252ザシアンを確定
陽気ザシアンの-1聖なる剣を2耐え
臆病化身ランドロスの珠大地の力耐え
控え目ルナアーラの+1メテオビーム耐え
最遅カイオーガ抜かれ
ザシアンに威嚇を入れる枠その②
最低限の火力と耐久を得るために突撃チョッキを持たせました。
ランドロスに飛んでくる氷技をガオガエンで、ガオガエンに飛んでくる地面技をランドロスで受けていきます。
悪技はイベルタルがいるので不要です。
その代わりにインファイトを採用しました。
これにより、イベルタルでは処理が遅くなりがちなツンデツンデやバンギラス、ガオガエンミラーで充分な仕事をしてくれます。
チョッキガオガエンにキュワワーでフラワーヒールをすると特殊ポケモンとの打ち合いに強くなれます。
モロバレル＠ゴツゴツメット
努力値：252-0-196-0-60-0
実数値：221-×-115-105-118-31(最遅)
性格：生意気
特性：再生力
技：クリアスモッグ/キノコの胞子/怒りの粉/守る
調整
臆病トルネロスの暴風を最高乱数以外耐え
ザシアンからの被ダメージを減らすために残りはB
ゼルネアスと水ウーラオスどうするの問題を一任されたポケモン。
水流連打の方向に投げたり怒りの粉で吸うと相手の水ウーラオスのHPが半分になります。
もうひとつの主な役割はザシアンの攻撃を怒りの粉で吸うことです。
ザシアンの身代わりを考慮して常に2回威嚇が入った状態にしておくと、身代わりを打たれてもこのポケモンで怒りの粉を連打していればザシアンを置物にできます。
相手のガオガエンとツンデツンデは防塵ゴーグルを持っていると想定して動いていたのでキノコの胞子はあまり打ちませんでした。
ほとんどゴツメと怒りの粉が本体みたいなポケモンです。
余談ですが、ツボラキやピンラッキーのような構築には怒りの粉+フラワーヒールを押しているだけで残数有利で勝てます。
カプ・レヒレ＠食べ残し
努力値：252-0-100-0-156-0
実数値：177-×-148-115-187-104(S個体値28～29)
性格：穏やか
特性：ミストメイカー
技：ムーンフォース/自然の怒り/光の壁/守る
調整
臆病ゼルネアスのムーンフォースを2耐え
陽気ガラルサンダーのブレイブバードを残飯込みで守るを挟んで2耐え
無振りイエッサン、ゴリランダー抜かれ
フィールドを奪い返しながらゼルネアスをふんわりと誤魔化せるポケモン。
初手対面のイエッサンからフィールドを奪うために素早さを無振りより1だけ遅くしています。
イエッサン入りの白バドレックスはサイコフィールドを消しながら白バドレックスに自然の怒りを入れることで、イベルタルの不意打ち圏内に押し込むことができます。
光の壁があるとイベルタルがゼルネアスのマジカルシャインを2耐えするようになります。
カイオーガやルナアーラに対しても強くなるので便利な技でした。
選出
vsザシアン
+
+ (微有利)
初手にザシアンが来たらランドロスをとんぼ返りでガオガエンにバック。
威嚇を2回入れたじゃれつくはイベルタルに60%～70%程のダメージなので、返しの+2デスウイングをザシアンの隣のポケモンに入れて回復します。
その後、イベルタルを守りながら隣をモロバレルに引っ込めて、怒りの粉+デスウイングでザシアンの隣をひたすら殴り続けます。
ザシアン構築の取り巻きは飛行技が一貫していることが多いので、サイクルを回しながら残数有利を狙っていきましょう。
怪しそうなゴチルゼルとかミロカロスがいてもこの選出で何とかなることが多いです。
vs黒バドレックス
+
oror (微有利)
黒バドレックスはどうとでもなるので、問題は取り巻きのレジエレキとウツロイドです。
不意打ちで倒したいところですが、アマージョなどを絡められると面倒なのでトリックルームを通す方が楽な場合が多いです。
vsカイオーガ
+
+or (五分五分～微不利)
トルネロスカイオーガなら+2不意打ち、そうでないならトリックルームから展開してバークアウトで削っていきます。
耐久に振られていると+2不意打ちをカイオーガに耐えられることがありますが、その場合は潮吹きのダメージがほとんどないので大丈夫です。
vsゼルネアス
+or
+ (有利)
お互いにサイクル戦になるのでレヒレの光の壁や自然の怒りでゼルネアスをいなしていきます。
ジオコントロールをクリアスモッグで切り返しながら怒りの粉を打つことで、ゼルネアスのマジカルシャインがイベルタルの弱点保険のトリガーになってくれて楽になります。
vsグラードン
+
+ (有利)
基本的にエンテイも一緒にいるので、+2不意打ちで倒しながら威嚇でグラードンの弱体化を狙います。
白いハーブで身代わりを貼ってくるタイプのグラードンは手助けバークアウトで分からせましょう。
チェリムと同居している場合はフラワーギフト+手助け+晴れヒートスタンプでイベルタルがワンパンされるので要注意です。
守りながら隣をランドロスに下げた後に、とんぼ返りでガオガエンを出すことでなんとかなります。
vs白バドレックス
+
+or (有利)
相手にイエッサンがいるかどうかによって動きが変わります。
いないのであれば+2不意打ちで倒せるので問題ないです。
いる場合はレヒレでフィールドを奪いながら自然の怒りで削っていきます。
トリルを枯らすか、半分まで削った白バドレックスを不意打ちで落として勝ちです。
vsイベルタル
+
+or (有利)
相手は基本的に突撃チョッキを持っている場合が多いです。
相手のイベルタルからの打点がほとんどないので、ひたすらイベルタルの隣のポケモンを狙います。
消耗戦になるとキュワワーのドレインキッスとフラワーヒールによる回復で差が付きます。
vsムゲンダイナ
+
+or (不利)
アタッカー型か要塞型か分からないのでバークアウトから入って型を判断します。
アタッカー型は毒が一貫してしまっているので相当厳しいです。
コスモパワーを積んでくるタイプはバークアウトを入れ続けることによってTODに持ち込めるとなんとかなります。
vsパルキア
+
+ (五分五分)
モロバレルやツンデツンデと同居している場合が多いので+2バークアウトや+2デスウイングで削っていきます。
ツンデツンデに対して見えないインファイトを通せると非常に楽になります。
vsザマゼンタ
無理です。
5戦やって身代わりザマゼンタに全部負けました。
上記以外の他の伝説はそこまで厳しいと感じたことはなかった気がするので恐らくなんとかなると思います。
取り巻き次第ですけど。
レンタルチーム
S22も同じルールなのでよかったら使ってみてください。
感想
目標にしていたレート1900を達成できてほっとしています。
(実はダブルでレート1900は初めてなので嬉しい)
また機会があれば次は最終2桁を目指していきたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
